改葬許可申請書の書き方と提出先|記入項目・郵送申請・承諾書まで

この記事の結論

  • 改葬許可申請書は、今のお墓がある市区町村の様式を使い、その市区町村に提出します。
  • 記入するのは主に「故人の情報」「今の埋葬場所」「改葬の理由と移し先」「申請者の情報」で、墓地管理者の埋蔵証明欄があるのが一般的です。
  • 遺骨1体につき1通とする自治体が多く、申請者が名義人でなければ承諾書が必要です。郵送申請ができる自治体も多くあります。

お墓の場所・ご遺骨の数・改葬先の希望を伺えば、必要な手続きと費用の目安をお伝えできます。まずは30分の無料相談(事務所・ご自宅訪問・オンライン・お電話)をご利用ください。遠方のお墓も郵送で対応します。

無料相談を申し込む →

目次

改葬許可証とは

改葬許可証は、お墓や納骨堂に納めた遺骨を別の場所へ移すことを、市区町村長が許可したことを示す書類です。墓地埋葬法では、改葬をする人は市町村長(東京23区では区長)の許可を受けなければならないとされています(5条1項)。

新しい納骨先の管理者は、改葬許可証を受け取った後でなければ遺骨を納めさせてはいけない決まりです(14条)。つまり改葬許可証は、新しいお墓に遺骨を納めるための「通行証」のような役割を持っています。様式は施行規則で定められています(4条・別記様式第3号)。

提出先はどこ?|「今のお墓がある市区町村」

改葬許可は、遺骨が現にある場所の市区町村長が行います(5条2項)。たとえば、新潟のお寺にあるお墓から横浜の納骨堂へ移す場合、申請先は新潟の市町村です。お住まいの横浜市ではありません。

窓口の名称は自治体によって違い、戸籍課、市民課、環境衛生の担当課などさまざまです。

スクロールできます
自治体 窓口(公式サイトの案内) 手数料・郵送
横浜市 墓地がある区の区役所戸籍課 許可証の費用は無料。郵送可
相模原市 各区民課、まちづくりセンター(一部除く)、出張所 遠方の方は郵送可
大田区 本庁舎の戸籍住民窓口、各特別出張所 郵送可(戸籍住民課戸籍担当あて)
練馬区 本庁舎の戸籍第一係、石神井庁舎の戸籍第二係 郵送可(追跡できる方法を推奨)
世田谷区 各総合支所の戸籍係 郵送は各総合支所に問い合わせ

※手数料や受付方法は変わることがあります。申請前に必ず各自治体の最新の案内をご確認ください。

申請書の入手方法

多くの自治体では、公式サイトから申請書をダウンロードして印刷できます。横浜市は電子申請・届出サービスのページから印刷でき、各区役所の戸籍課でも配布しています。大田区は、印刷できない場合に便箋やA4の白紙に必要事項を書いて使える、と案内しています。

注意したいのは、申請先の自治体の様式を使うことです。他の自治体の様式でもよいかは自治体の判断になるため、迷ったら申請先に確認しましょう。

改葬許可申請書の書き方|記入項目の説明

施行規則2条1項で、申請書に書く事項が決まっています。自治体の様式はこれをもとに作られているため、項目名は違っても中身はほぼ共通です。

1. 死亡者(故人)の本籍・住所・氏名・性別

故人の本籍と、亡くなった当時の住所を書きます。古いお墓の場合、本籍や住所がわからないこともあります。除籍謄本や過去帳、墓誌などで確認できる範囲で記入し、不明な場合の書き方は申請先に相談しましょう。「不明」と書いてよいとする自治体もあります。

2. 死亡年月日

故人が亡くなった日を書きます。和暦・西暦どちらで書くかは様式に従います。

3. 埋葬または火葬の場所

今遺骨が納められているお墓の所在地と名称(○○寺墓地、○○霊園など)を書きます。火葬場の名前を書く欄がある様式もあります。

4. 埋葬または火葬の年月日

今のお墓に納骨した日、または火葬した日です。わからない場合は、わかる範囲(年だけなど)で書けるか申請先に確認します。

5. 改葬の理由

「墓地の移転のため」「遠方で管理が難しいため」「墓じまいのため」など、簡潔に書きます。詳しい事情を書く必要はありません。申請先の自治体が記入例を公開していれば、その表現に合わせて書くと安心です。

6. 改葬の場所(移し先)

新しい納骨先の所在地と名称を書きます。受入証明書や使用許可証の写しと内容を一致させましょう。

7. 申請者の住所・氏名、故人との続柄、墓地使用者との関係

申請者の情報と、故人から見た続柄(子、孫など)、墓地の名義人との関係(本人、長男など)を書きます。横浜市や大田区は、日中連絡のとれる電話番号を必ず書くよう案内しています。

8. 埋蔵(収蔵)証明欄

多くの様式には、今の墓地の管理者が「この遺骨は当墓地に埋蔵されています」と証明する欄があります。ここは申請者ではなく墓地の管理者(ご住職、霊園の管理事務所など)に記入・押印してもらいます。横浜市では、管理者が定める様式の証明書でもよいとされています。発行に手数料がかかる場合があります。

添付書類のチェックリスト

スクロールできます
書類 必要なとき ポイント
埋蔵証明 原則として必要 申請書の欄に記入、または別紙。出してもらえない事情があるときは代わりの書面が認められる場合あり
受入証明(使用許可証の写しなど) 多くの自治体で必要 大田区はコピー可と案内
承諾書 申請者が名義人でないとき 名義人が署名
墓地使用許可書など 求められた場合 横浜市は名義人の確認に必要な場合あり

遺骨が複数あるとき

大田区と世田谷区は、遺骨1体につき申請書1通と案内しています。ご先祖代々のお墓で4柱の遺骨を移すなら、申請書が4通必要になる計算です。一方、相模原市は複数の遺骨を移すときに「継続用紙」を使う形、練馬区は2体以上のときに「死亡者内訳書」を申請書と一緒に出す形をとっています。

古いお墓では、故人の情報がすべてそろわないことも珍しくありません。わかる範囲で準備し、申請先に「何柱分あり、うち何柱は情報が不明」と事前に相談すると、手戻りが少なくなります。

申請者が墓地使用者(名義人)でないとき|承諾書

施行規則2条2項2号は、墓地使用者以外の人が申請する場合、墓地使用者の承諾書(または承諾に代わる裁判の謄本)を添付することを求めています。たとえば、名義人は兄だが手続きは妹が行う、といったケースです。

横浜市は、申請者と墓地使用者が違う場合は使用者の委任状または承諾書が必要としています。大田区は承諾書の様式を用意しており、練馬区は承諾書の様式は任意としています。様式がない自治体では、次の内容を書いた書面を作るのが一般的です。

  • 改葬を承諾する旨
  • 故人の氏名、今の墓地と移し先
  • 承諾する日付
  • 墓地使用者の住所・氏名(署名)

名義人がすでに亡くなっている場合は、先に墓地使用権の承継(名義変更)が必要になることがあります。墓地の管理者に確認しましょう。

郵送で申請する方法

遠方のお墓では、郵送申請が便利です。横浜市・相模原市・大田区・練馬区は、公式サイトで郵送申請の方法を案内しています。これらの案内をもとにすると、一般的な流れは次のとおりです。

  1. 申請先の様式を印刷し、記入する
  2. 墓地の管理者に埋蔵証明をもらう(これも郵送でのやりとりになることが多い)
  3. 受入証明、承諾書など必要書類をそろえる
  4. 申請書の余白などに日中の電話番号を書く
  5. 切手を貼り、宛先を書いた返信用封筒を同封して、担当課あてに送る

書類の不備があると電話で連絡が来ます。郵送の往復を考えると、窓口より日数がかかる前提でスケジュールを組みましょう。練馬区は、簡易書留やレターパックなど追跡できる方法で送ること、受入証明書などを折らずに入る封筒を使うことをすすめています。

改葬許可証を受け取った後の流れ

  1. 遺骨を取り出す:今の墓地の管理者に改葬許可証を提示します。横浜市は「提示はするが渡さない」と案内しています。
  2. 新しい納骨先に提出する:改葬許可証は新しい納骨先の管理者に渡します。管理者が定める埋葬届などが別に必要な場合もあります。
  3. 墓地を返還する:墓石を撤去して区画を元に戻し、管理者に返します。公営墓地では返還届が必要な場合があります。

改葬許可証は再発行に手間がかかることがあります。受け取ったら、コピーをとったうえで原本を大切に保管してください。

よくある質問

Q1. 改葬許可申請書は誰が書いてもよいですか? 申請者はご本人(通常は墓地使用者)です。書類の作成と提出は、委任を受けた行政書士が代わりに行うことができます。

Q2. 申請してから許可証が出るまで何日かかりますか? 窓口で申請すると短期間で交付される自治体もあります。相模原市は、通常は申請から数日〜1週間程度で交付するとしています。郵送の場合は往復の郵送日数もかかります。自治体によって異なるため、申請先に確認しましょう。

Q3. 故人の本籍がわかりません。申請できますか? 古いお墓では珍しくありません。わかる範囲で記入し、扱いを申請先に相談してください。除籍謄本などで調べられることもあります。

Q4. 改葬先が決まっていなくても申請できますか? 多くの自治体では、改葬先の受入証明などで移し先を確認するため、先に改葬先を決めておく必要があります。

当事務所でできること

櫻井高貴行政書士事務所では、申請先の様式の取り寄せから、申請書・承諾書・委任状の作成、郵送での提出、許可証の受け取りまでお手伝いしています。

  • 書類作成プラン:22,000円(申請書・委任状・承諾書を作成、提出はご本人)
  • 改葬許可 代行プラン:44,000円(1墓所・遺骨2柱まで、3柱目から1柱8,800円)
  • 同意書・承諾書の作成(オプション):1通5,500円

実費(証明書手数料・郵送費など)は別です。詳細は料金表、ご相談は無料相談フォームからどうぞ。墓じまい全体の流れは「墓じまいの手続き全体ガイド」もご覧ください。


出典

  • 厚生労働省「墓地、埋葬等に関する法律」(5条・14条) https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/seikatsu-eisei15
  • 厚生労働省「墓地、埋葬等に関する法律施行規則」(2条・4条) https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/seikatsu-eisei16/index.html
  • 横浜市「改葬許可申請」 https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/koseki-zei-hoken/todokede/koseki-juminhyo/koseki/kaisou.html
  • 大田区「改葬許可」 https://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/koseki_j/koseki/todoke/kaisoukyoka.html
  • 世田谷区「改葬許可証交付申請」 https://www.city.setagaya.lg.jp/02233/71.html
  • 相模原市「改葬許可の申請について(よくある質問)」 https://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/shisei/1026875/faq/koseki/1000692.html
  • 練馬区「改葬許可申請」 https://www.city.nerima.tokyo.jp/kurashi/koseki/todokede/kaisou.html
  • 総務省「行政書士制度」 https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/gyouseishoshi/index.html
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次